会社を立ち上げると、日々の経理業務というのは、特に創業時においては経営者にとってかなり負担になります。というのは、経営者は誰でも忙しいのは当然のことですが、特に会社を立ち上げ時は、売上を早く作らないといけないので、日々の営業活動で一日が終わってしまいます。一方で会社経営をするようになると、サラリーマンの時以上に経費の計上が税法的に認められるので、できるだけ合法的に節税をするためには、領収書をしっかりもらってそれを経費計上する必要があり、領収書などの証拠書類をしっかり管理する必要があります。ただ、そういう経理業務に関しては、経営者はなかなか手が回らないため、そういう状態を解決するのが、顧問税理士の存在です。

顧問税理士とは

では、顧問税理士とは何かということを考えたいと思います。顧問税理士とは、クライアントと顧問契約をした税理士のことです。この場合クライアントが顧問税理士と税務に関しての相談だけではなく、月次決算や中間決算、期末決算といった決算書類の作成なども行います。ここで、もう少し税理士について説明をしますね。税理士には税理士しかできない業務があります。具体的には
・税務代理
・税務署類の作成
・税務相談
となります。この3つの業務は、税理士の役割として「税理士法第二条」に定義されている業務で、税理士以外は業務とすることが出来ません。ただ、税理士はこれらの業務だけではなく、会社を経営する上で様々なサービスを提供してくれますので、税理士と顧問契約を締結することを強くおすすめしたいと思います。

顧問税理士のメリットについて

税理士と顧問契約を結ぶメリットは、非常に多くあります。まずは冒頭でもご案内したように会社を立ち上げたばかりの経営者は売上を作らないといけないので、経理業務にはなかなか手が回りません。ただ、この経理業務は会社の日々の活動を記録するという意味でもとても大事な業務です。税理士と顧問契約を締結すれば、日々の経理業務は「記帳代行」として、ほぼすべての会計経理業務を税理士に任せることが出来ます。そのため、経営者は今自分がしなければいけないことに対してのみ、時間を割くことが出来るので、大変効率的です。

経営者がやるべき仕事は、売上を作ることですが、それは会社の資金を枯渇させないためです。資金が枯渇してしまうと、企業活動さえできなくなりますので、そうならないためにも売上を作ることに専念して、資金を集めるということが経営者の重大な仕事になります。ただ、ここも経営者には泣き所があって、会社設立時に売上を上げるというのは、よほどコネクションなどがないと難しいというのが現状です。ところが、そのままの状態を続けてしまうと資金が枯渇してしまうので、そうならないようにするためには、資金調達や融資を受けることで資金問題を解決する必要があります。税理士は、資金調達に必要な書類の作成やアドバイスをすることが出来るので、税理士と顧問契約をすると資金調達アドバスをしてもらうことが出来ます。

あとは会計に基づいた経営のアドバイスも顧問税理士の仕事になります。例えば、会社の数値目標があると思いますが、その経営目標に対して現在どのような進捗状況になっていて、問題が解決しない場合は、会計上どのような点が問題になっているのかということを分析して、どのように問題解決が出来るのかというアドバイスをすることが出来ます。このアドバイスによってその会社が問題解決をするために、どのような作業をしていくべきかということがわかるようになります。

クライアントにとって顧問税理士のコストは、会社立ち上げ時は小さくありませんが、それ以上に経営上のメリットが多数あリます。